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陶芸の森と信楽町の交流拠点FUJIKIで油滴天目茶碗の展示

FUJIKIのエントランス

信楽で興味深い試みが 行われている。

元陶器問屋を改築した建物を、滋賀県陶芸の森と甲賀市信楽町との「まちなか交流拠点」として運営し活動していこうという試みだ。「FUJIKI」と名付けられた連携拠点はギャラリースペースとして若い作家の発表の場や様々なテーマの企画展が開催されていく予定という。

そのスペースで6月4日から開かれているのは、「高井隆三展」だ。信楽窯業試験場で長年釉薬の研究をしてきた高井氏の研究による様々な油滴天目釉茶碗が展示されている。氏は、試験場を退いてからも研究を進め、土や釉薬などを講義する私塾「狸塾」(たぬきじゅく)を自宅で主宰している。

この展覧会では油滴天目の焼成に関する焼成時間とねらし、冷却還元で油滴結晶がどのように変化するか科学的なデータを併記してのサンプルが展示されている。天目釉に興味がある方は必見だ。結晶と冷却還元の時間の関係は極めて興味深く、データでこのように示されると、陶芸は科学なのだとあらためて思う。これ以降の展覧会、イベントも楽しみだ。

高井の釉薬研究によって、様々な大きさや光の油滴が生み出された。

40年前の奇跡の作、とキャプションがある。データをとらずに
焼いたため再現できず、油滴の美しさで未だにこれを
越えられないと作家は語っているそうだ。







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