二重のビニール袋に入ったドライクレイ2キロ |
最初に:
ドライクレイ(粉末)粘土はまだ日本で十分知られていないようですが、粘土を粉状で使用することにはとても大きな利点があります。
顔料やナイロンファイバーなど、必要な原料を添加する時、粘土が粉状であれば楽に税量同士を混合することができます。例えば白粘土で作った作品に黒土(例えばB3ブラウンをスリップにして)の泥粧を施し、掻き落とし技法で模様を掘れば素地の白い模様ができあがります。
顔料メイゾンステイン |
1 カラークレイを作る
粉状の粘土に顔料を加えます、色によって、
ドライクレイの重量比3〜5%、または8〜10%
ほどの顔料を加える。加える量は、テストして
色の濃さを調整してください。
両方が粉末のため簡単に均一に混ぜることができます。
ドライクレイのビニール袋の口を開けて必要量の顔料を
加えてビニールの口を閉じる。粉が外に出ないよう袋の
口を閉じてよく混ぜる。
2 ナイロンファイバーを混ぜて収縮強度を高め、粘土の重量を軽くする
ナイロンファイバーをよく手でほぐし、たんぽぽの種
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ナイロンファイバー |
この時も粉が飛ばないよう、ビニールの口をしっかり閉じてから混ぜます。
3 泥粧(スリップ)を作る
白の化粧泥、黒の化粧泥など、加える水の量を調整することで、生の粘土から泥を作るより簡単に均一の泥粧を作ることができます。下の「ドライクレイに水を加える」を参考に、水は目的にあった量を加える。
ハンス・コパーやルーシー・リーは、黒土に白泥粧、また 白土に黒化粧泥を塗って模様を掻き落としした作品を多く残した (トニー・バークス著「ハンス・コパー」より) |
ドライクレイに水を加える:
ヒュース・テンではドライクレイ(粉末)を二重のビニール袋に入れ、内側のビニールは超厚手のものを使っているので、そのまま粘土を作ることができます。
まず外側のビニールの口を開き、内側の厚手ビニールの口を開けます。そこにそのまま水を加えますが目安はドライクレイの重量の28%です。2キロのドライクレイが入っていますので、およそ560グラムの水をコップに取り、少しずつ加えていきます。粉が飛ばないよう、ビニールの口をすぼめて入れてください。
28%はかなり固めに仕上がりますので様子をみながらさらに加えても良いでしょう。一応まんべんなく上下左右に水を入れていきますが、この段階であまりしっかり混ぜなくても大丈夫です。
ビニール袋の空気を抜いて口を閉じます。そのまま上から何度かクレイを叩きほぐしてから一晩寝かせます。次の日、ビニールの上から手で押して柔らかさをみます。ビニールの中身が固すぎるようであれば少量水を加えてさらに手で押し、または袋の上から足で踏んでもよいでしょう。水分がまわっているようであれば袋から出して形を整えれば準備完了です。通常の生の粘土と同じようにお使いください。
注意:粘土に限らず、原料を粉状で扱う時は必ずマスクを着用してください。濡らしたスポンジをそばに置き、常に作業台をきれいに拭き取っておきましょう。
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