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ロシアからお客様みえる



ヒューステンには日本全国からはもちろんだが、海外からもちょくちょくお客様が見える。韓国、中国、アメリカ、イギリス、フランス、、、でも今回は、思いもかけない国からお客様がやってきた。

半年以上前のことだが、暮れも押し迫ったある日、ヒュース・テンのガラスドアの向こうに大柄の男女が並んでルーシー・リーのポスターを見ている。何やら話をしていてから、ここだ、ここだ、というようにドアを開けて入って来られ、英語で「ロシアからきました」という。

「日本に観光で来て明日の飛行機で帰ります。ネットで探しまわってようやくヒューステンにたどり着きました。AMACOの釉薬が欲しくていろいろメモしてきたのです」と紙切れを出し、見たい釉薬を次々におっしゃる。

アマチュアの陶芸家の方らしいが、熱心さはこちらが驚くほどで、次々にみたい釉薬をあげて、見本をご覧になる。特に、Amacoの低音特殊釉に興味がおありのようで、アロヤ釉の使い方やサンプルについて詳しく聞かれた。変わった釉薬を使ってみたくて仕方なかった、こんな(アロヤ釉)表情の釉をずっと探していた、日本に来てきっと買えると楽しみにしていた、とのことでいろいろな釉を買っていかれた。

滞在の最終日、貴重な1日を使って来てくださったことに感激。しかもヒューステンのホームページの地図にも英語は載っていないのに西武新宿線というマイナーな交通機関を使って大変勇気のいることだったろうと思うが、気軽に楽しんで旅をしてこられたことが伺える。明るいお客様だった。



この春にはカナダからのお客様がいらした。その方は日本に来られて、カナダの陶芸家の友人に日本の伝統的な釉薬をお土産にしたい、とのことだった。川越からママチャリに乗って30キロ以上を走って来られた。在庫がなく取り寄せだったが、受け取りにも自転車で来られた。迷って迷って決めた黄斑紋釉。還元では釉の厚さによってオレンジからベージュの表情を見せる、優しく個性的な色だ。同じく厚みで表情が変わり、炭など入れると極めて表情豊かなチタン釉も。カナダで日本の釉薬は気に入られただろうか、プロの方ということなので、還元用でも問題なく試されたことだろう。

レシピさえあれば、ほぼ全ての釉薬は海外のどこででも手に入るだろうけれど、日本のメーカーはそれを明らかにしていない。使われる原料は決まったものであろうけれど、原料の産地によって微妙に発色が異なるし、日本の釉薬、ということで特別なお土産になったことだろう。












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