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新宿陶房の名物校長先生


新宿陶房の江崎先生

新宿駅西口から徒歩3分にあるビルの4階に
その陶芸教室はある。
1994年に陶芸家の江崎茂穂先生が陶房を開設
されてから今年で丸25年だ。

ヒュース・テンでアメリカの窯エクセルキルンを
取り扱い始めた時、関西にはスカット窯を売っている
陶材人という会社があった。

そこから窯を買い、事情があって陶材人が営業を
辞めた時、窯の修理で困った方がヒュース・テン
を探し当てて来られた。

そのうちのお一人が江崎先生だったので、もう
ヒュース・テンから窯のメンテナンスに伺う
ようになって20年以上になる。

行くたびに先生のアイディアには驚き、ワクワクし、
自分でもテストしたくなる。例えばセラミック
ファイバーやアルミナ紙に泥粧を塗り、ランプシェード
を作る。泥の厚みによって光を通すこともある。

あらゆる土の焼成見本が作られている。
早く焼成したい人の相談に乗り、電子レンジで
まだ湿った作品を乾かしたりもする。もちろん
割れないためのコツも教えてくださる。

ルーシー・リーが「いつまでも私は生徒であることを
辞めないであろう」と語ったように、先生は常に
新しいことに挑戦し、テストし、興味を持って
陶芸の世界を歩いておられる。

ヒューステンが
「生誕100年記念ルーシー・リー展 静寂の美へ」
を鑑賞するバスツアーを企画した時、江崎先生も
信楽までの夜行バスに参加してくださったが
当時すでに80才近くだったと思う。

深夜バスの窮屈な席で朝早く草津(滋賀県)の
ホテルについて朝食をとり、信楽に向かったが
そのハードな旅にお付き合いくださって
展覧会鑑賞をした。

その後新宿陶房のお教室を借りて
ドロシー・ファイブルマンの透光性のある磁土の
練り込みワークショップを2度開催し、先生も
興味持って参加してくださった。

今も新宿陶房の顔として校長として、月に
2回の休み以外毎日鎌倉から新宿まで通っておられる。
若い人だって月2回の休みではかなりキツイこと
だろう。それが先生は今年94才になられた。
まさに陶芸界の鉄人!

新宿陶房はこの三月末で他に引っ越しする。
2月の休日、陶房を訪れると生徒さんがそれぞれ
和やかに先生と相談しながら作陶しておられ、
大きな活気がみなぎっていた。ベテラン講師の
栗山直子先生もろくろで作業しておられた。

新宿陶房は栗山先生を含み、東京芸大を卒業した
プロの方が江崎校長と共に教える贅沢な陶芸教室だ。
これからもこの雰囲気で新しい場所で続いていくことを
願うのは私だけではないだろう。












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